過去問・立教大学コミュニティ福祉学部(3年次編入試験・2019年度)

買い物難民、買い物弱者と呼ばれる問題について、どういう問題であり(原因、特徴、問題点など)、どのような対応策が模索されてきたか、コミュニティの問題とも関連させながら論じなさい。(一部改訂)

解答の着想
1.
買い物難民とは、小売店の撤退によって日々の食料品や日用品の購入に困る高齢者や障がい者などを指す言葉だ。それは農山村に限らず、首都圏をはじめとした都市部にまで広がり、自治体ではその対策が緊急の課題になっている。(中略)遠くまで行かないと、買い物できない。買い物ができても、大きな荷物を持って帰るのが辛い。宅配は慣れないし面倒だ。【引用:『共同で仕事をおこす』広井良典 日本労働者協同組合連合会編】

2.
地方都市に車両でのアクセスを前提にした大型のショッピングモールができるなどして、商店街や小売店が顧客を奪われる形で衰退や撤退を繰り返した結果、車両でのアクセスが困難な人々が上述の買い物難民となるケースが典型的です。

3.
コミュニティの問題と関連させながら論じるのであれば、商店街や小売店がもつコミュニケーションスペースとしての役割に注目し、今後増加の一途をたどる単身高齢者のコミュニケーションスペースを、彼らの本来の経済活動の範囲内でどう確保していくか、などと課題設定するのが論述の一例と思われます。福祉系のファカルティなので、社会福祉の知見をもとに課題を設定し、さらに解決策を論じると良いでしょう。

4.
商店街に健康相談や会話を目的とするサロンがあると高齢者を孤独から救えるようだ。高齢者は友人や知人の死をよく体験する。高齢者は、鬱病になったり、町内会への参加が減ったり、隣人とのコミュニケーションが減ったりして、孤立していく。そして高齢者は孤独を感じるようになる。高齢者の孤独は彼らの食習慣に悪い影響がある。
たとえば公民館の利用はそこまでの距離が大いに影響する。物理的なアクセスのしやすさ。サロンの設置は、小学校の学区を参考に、商業空間の中が望ましい。またサロンで生活習慣病予防法とエクササイズプログラムの周知をすることも、継時的に通ってもらう方策としては有効なようだ。

■参考:The Development of a Town of Safety, Security and Health Project in an Area with a Very High Population Aging Rate, A Hoshino, K Usui, T Katsura, Journal of Rural Medicine, 2011

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