国際関係!徹底マスター用語解説:途上国開発④

民主的ガバナンス
ガバナンスとは、国の安定・民主的発展に向けて資源を効率的かつ国民のニーズを反映できる形で運用するために、政府や市民社会、民間セクター間で協働・意思決定する制度・仕組みのことをいう。開発途上国においては「法の支配」が確立されておらず、また行政機能が不完全であること、さらに民主制度の基盤となる自由なジャーナリズムが十分に発展していないなどの課題が挙げられている。

市民社会
市民階級が封建的身分制度や土地制度を打倒して実現した近代社会。西ヨーロッパにおける市民革命によって成立した社会を指す。政治的には民主主義の理念に基づき、経済的には資本主義に基づく社会を形成したことを意味する。イギリスでは 1640年の清教徒革命、88年の名誉革命を経て確立し、フランスは 1789年のフランス革命、アメリカは 76年のイギリスからの独立戦争 によって成立したとされている。

集合行為理論
マンサー・オルソンが提唱した。集団的行動を達成するためには、小集団であること、非協調者に対する強制を加えること、協調者に対する報酬を与えること、のいずれかの条件が満たされる必要があるとした。共通目標を達成するには集団の大きさが重要となり、大集団では強制がある時や、集団の利益達成目標とは異なる別の誘因が貢献に応じて集団員に与えられるとき以外は目標を達成しにくいとした。

間接適用
憲法は本来、その国家を設置した国民自身が自らの国家権力を監督するためのものである。よって憲法が適用される典型的場面は「私人対国家」であり、「私人対私人」では問題がある。そのため、憲法の規定を直接に適用するのではなく、解釈・適用において憲法の趣旨を考慮する形をとることを指す。私的自治の原則と人権保障の調和の観点から、直接効力や無効力よりも優れているとされ、通説としての地位を占めてきた。

※国際関係!徹底マスター用語解説で、用語は、国際関係のファカルティの編入学試験で出題された過去問題から選んでいます。

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