国際関係!徹底マスター用語解説:途上国開発⑥

海外直接投資
利潤獲得のため海外に資本を投下し事業を営むことを指す。これに対し株式、債券の取得などによる金融利潤だけを追求するものが海外間接投資という。直接投資のほうがリスクが高く、また資本が生産設備など現物形態をとるため元本の回収に長期間を要する。もともと外国の高関税など通商上の障壁を乗り越えるための手段とされたが、多国籍企業の出現や自由貿易政策による通商障壁撤去などにより、先進国における大企業の経営戦略の手段となっていった。

BRICS
ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字を合わせた造語。アメリカの証券会社ゴールドマン・サックスのエコノミストであったジム・オニールが2001年、投資家向けレポートで21世紀は巨大人口を抱える国々が高い成長を遂げると予測し、この5カ国について命名した。近年はインフレによる経済成長のかげりや、経済格差の拡大といった問題にも直面している。

AIIB(アジア・インフラ投資銀行)
中国主導で設立したアジアのインフラ整備を支援する国際金融機関を指す。資本金の目標は1,000億ドル。「シルクロード経済ベルト」として活性化を目指す中国の「一帯一路構想」に基づくもので、アメリカと日本が主導するADB(アジア開発銀行)では賄いきれないほど増大する、アジア地域のインフラ整備のための資金ニーズに、補完的に応えることを目的としている。なお、アメリカと日本は、ガバナンスの不透明性や信用力への懸念から、参加を見送っている。

※国際関係!徹底マスター用語解説で、用語は、国際関係のファカルティの編入学試験で出題された過去問題から選んでいます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA