国際関係!徹底マスター用語解説:人権②

無政府状態
国家などの社会集団において支配や統制が無い状態。当初は指導者不在の意味で使用されたが、1840年にピエール・ジョゼフ・プルードンが新しい政治思想であるアナキズム(無政府主義)の用語としても使用した。革命、内戦、戦争などによって既存の行政機関が崩壊し、新たな行政機関が樹立されない場合に生じることが多い。近年では1991年以降のソマリアが例として挙げられ、長期に渡る内戦、干ばつによる深刻な飢餓に苦しんだ。

破綻国家
崩壊国家、解体国家などと言われることもある。ロバート・ロッドバーグが世界を5つに分類したのが、破綻国家という言葉の始まりとされている。権力の弱体化によって政府が国家の構造(主権国家体制)を制御できなくなり、政府が果たすべき基本的な責務を果たせなくなっている国のことを指す。例えば警察やその他のインフラサービスが正しく機能せず、国民生活が脅かされたり、治安が急に悪化することがこれにあたる。

保護する責任
国家主権は責任を意味し、人々を保護する責任は国家自身にある。内戦などにより、民衆が深刻な被害を受けており、かつその国家がそれを回避したり防止しようとしない、またはすることができないときに、国際社会全体が当該国家の保護を受けるはずの人々について「保護する責任」を負うという概念を指す。紛争の原因に取り組む「予防する責任」、紛争状態に対応する「対応する責任」、復興、和解への支援を提供する「再建する責任」の 3 つの要素を包む。

人道的介入
深刻な人権侵害などが起こっている国を擁護するために、外交的圧力、経済制裁、救援・停戦・警察・行政の要員派遣、あるいは軍事力行使などの介入を行うことを指す。ただし武力を用いた強制手段である側面と、国際人権法の制度的保障である側面を併せ持つため、合法性や妥当性については議論がある。イラク内のクルド民族に対する「保護地域」の設定や、ソマリアおよびボスニアへの要員と兵力の派遣は、軍事的要素を帯びた例である。

国連平和維持活動(PKO活動)
国連が紛争地域の平和の維持を図る手段として、実際の慣行を通じて行われてきたもの。紛争当事者の間に立って、停戦や軍の撤退の監視等を行い、紛争当事者による対話を通じた紛争解決の支援を目的とする活動を行ってきた。しかし冷戦終結後、国連の役割の高まりとともに、国際社会が対応を求める紛争の多くが、国家間の紛争から国家内の紛争および国内紛争と国際紛争の混合型へと変化しているため、国連の平和維持活動も多様化している。

※国際関係!徹底マスター用語解説で、用語は、国際関係のファカルティの編入学試験で出題された過去問題から選んでいます。

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