社会集団のルールと道徳

家族とは最も身近な社会集団です。集団生活を営む人びとの群れをまとめていくにはルールが必要です。法。慣習。道徳。慣習とは繰り返されたならわし。道徳とは人の内面から善悪を判断する尺度です。法には強制力があります。道徳には強制力がありません。道路交通法は法です。その一方でスマホ運転など、様々な危険を人びとは道徳で回避しているはずです。遅刻への罰則的課金は、遅刻の道徳的コストを経済的コストへとシフトさせ、かえって遅刻を横行させるなど事例があります。官公庁への贈収賄は仲介役の元公務員が間に入ることで道徳的コストを低下させるという議論もあります。戦後変容を続ける障碍者福祉の考え方はそれに対応する道徳が主に教育の現場で実践されてきました。
反道徳的な行為として最も適切なものを次のうち選びなさい。

A.子どもが大勢いたので横断歩道を渡るさい左折の自動車にタイミングを譲った

B.既にネットワーク上の他の多くのコンピュータが悪意ソフトウェア対策をし、自分の感染リスクは低いからと、対策を怠けようとした知人へ、そんな貴方を真似て対策を怠る人が増えたらどうするのかと、対策するよう促した

C.水産資源枯渇を防ぐ目的で、密漁者を見つけたら、水産資源の枯渇を説きながら密漁を辞めるよう説得せよと村の漁師たちに促した

D.万引きをしている高校生の動画を高校生の個人情報と共にSNSに投稿して注意喚起した

Bについて社会的ジレンマ状況として興味ある方へ文献:情報セキュリティ対策における個人の利得と認知構造に関する実証研究

 

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