第八回:独立事象

通常サイコロを投げて出目を調べると同様に確からしく1から6までの目が同じ確率で出ます。赤いサイコロと白いサイコロがあったとして赤の出目で白の出目に影響があると言うことは通常あり得ません。

事象Aと事象Bが独立
⇔P(A ⋂ B) = P(A)P(B)

赤いサイコロが1の目だろうと6の目だろうと、白いサイコロは自分のタイミングで4の目(たとえば4の目)を出します。このとき赤いサイコロが1で、かつ白いサイコロが4の確率は1/36になります。それぞれの確率の積と等しくなります。

これが大宮駅周辺の自動販売機32台について
集合A ボスのブラックがある自販機
集合B 世界一のバリスタがある自販機
P(A) ボスのブラックがある確率
P(B) 世界一のバリスタがある確率
P(A ⋂ B) 両方ある確率
を調べたとき成り立つかどうか。
自動販売機に1から32までのシリアル番号をふると
A ={4,6,10,15,16,20,23,25,26,28,30}
B ={1,5,8,11,13,21,27,31,32}
これは管理会社の関係かもしれませんが同じ自販機に両方あることがなくて
A ⋂ B = ∅
P(A ⋂ B) = 0
※P(A)P(B)=(11×9)/(32×32) ≒ 0.097
独立事象ではないですね・・・ボスがあるとバリスタがなくて、バリスタがあるとボスがないようです。独立事象で、何か仕組み、仕掛けのようなものもなければ9.7%くらいの確率で同じ自販機に乗り合わせるようですが・・・(0%なので独立事象ではないですね)

【補論】同様に確からしい
ボスのブラックが確率11/32ですべての自販機に同様に確からしく売られているのではなく、(少し上述で触れたが)管理会社は確実に影響していて、ボスの自販機には確実に置いてあるが、アサヒやコカ・コーラの自販機には一切置いていない。ボスのブラックは全ての自販機で同様に確からしく一定の確率で置いてあるものではない点は留意したい。同様に確からしさの議論が、独立事象の議論で前段階的に、必要になるかどうかの精細な判断は専門書に譲る。※同様に確からしくないとP(A)を定義できないと筆者は考えるため、今回のケースでは「(同様に確からしいと仮定した場合の)独立事象とみなすことは困難だ」という結論になり、それは揺るがない。

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