数列を勉強すると等差数列と等比数列をまず習います(説明略)。生徒によっては「数を自由に並べた結果ですよね?」と言う所から学習がスタートするため、後に発展的な内容(難易度の高い内容)に移行していくにつれて、「漸化式は何パターン網羅すればよいのだろうか?」とか、最悪「漸化式を初見で解けるはずもないと思うのですが・・・」となります。受験勉強の得意な生徒は「基本的に教わった内容さえ参考にすれば正しく解ける問題が、教わった後で出題される(それを正解すればよい)」というスタンスを崩さないです。別の言い方をすれば「解ける問題とは、解ける問題なのです。」という心意気で淡々と学習を進めます。
それができない生徒向けです。
本当に自由に数列をつくりましょう。
項が三つの整数列を以下の試行を繰り返してつくる。
■第一項
次の整数から一つ選ぶ。1から80までの整数。
■第二項
次の整数から一つ選ぶ。第一項に1を加えた整数から90までの整数。
■第三項
次の整数から一つ選ぶ。第二項に1を加えて整数から100までの整数。
1000回つくった結果、以下の20の数列が等差数列になっていた。
{80, 90, 100}, {60, 64, 68}, {17, 28, 39}, {77, 82, 87},{65, 80, 95}, {76, 88, 100}, {72, 82, 92}, {48, 54, 60},{73, 83, 93}, {79, 88, 97}, {80, 87, 94}, {59, 78, 97},{77, 86, 95}, {9, 37, 65}, {78, 86, 94}, {30, 39, 48},{49, 64, 79}, {3, 46, 89}, {74, 75, 76}, {10, 55, 100}
等比数列は1つだけ作ることができた。
{45, 60, 80}
そもそも開幕から稀有なケースばかり習い始めたと思わないとダメなのです。その辺り誤解がなくなると階差数列の漸化式が急に怖くなくなるはずです。
a(n+1) = a(n) + f(n)
差分が n の関数になっていたら
a(n+1) – a(n) = f(n)
a(n) – a(n-1) = f(n-1)
a(n-1) – a(n-2) = f(n-2)
a(n-2) – a(n-3) = f(n-3)
・
・
・
a(3) - a(2) = f(2)
a(2) - a(1) = f(1)
a(n+1) – a(1) = f(n) +…+ f(1)
稀有なケースばかり習っているという認識が大事です。f(n)については、カッコ内のnの値が(代入するnの値が)、第n+1項、第n項、第n-1項の表記で用いられている文字 n(項を示すaの添え字n)と全く同じものだと、怖がらずに、見えてこないとダメです。