大分県は、県立工科短期大学校(中津市)の学生が、大分大学理工学部に編入できるようにするため、2025年1月6日付で「構造改革特区」の認定を国に申請しました。申請が認められれば、再来年度(2026年度)から実際に編入が可能になる見通しです。
県立工科短期大学校は1998年に開校した2年制の職業能力開発短期大学校で、「金型」や「電気制御」など6つのコースを設け、製造業などの現場で即戦力となる人材を育成しています。
近年は、製造業においても高い技術力だけでなく、異業種との連携や新たな技術開発への対応力が求められるようになっています。こうした変化を受け、県は、実践的なスキルを持つ短大生が、さらに学びを深める機会を広げようと、編入制度の導入に動きました。
もし国の認可が下りれば、2025年度から工科短大の2年生を対象に編入試験を実施し、合格者は2026年4月から大分大学理工学部の2年次に編入される予定です。
編入人数については今後、大分大学と文部科学省との協議で決まりますが、県としては毎年2人の編入を目指しています。
佐藤樹一郎知事は「高校生に対して工科短大の魅力をさらに発信し、大分大学とも連携しながら、地域産業を支える人材育成につなげたい」とコメントしています。