主婦の1割「元ヤングケアラー」、5割「夢や目標あきらめた」 今の子に「小学生から家事が当たり前の人生」送らせないために

はじめに

日本におけるヤングケアラー(家族の介護や看病を担う子ども)の問題について。ヤングケアラーは、家族の介護や看病など過度な世話を行っている子どもや若者を指し、社会問題として注目されています。2024年6月には、ヤングケアラーの支援を目的とした「ヤングケアラー法」が成立しました。

調査結果

  • しゅふJOB総研の調査によると、働く主婦・主夫の1割以上(11.3%)が過去にヤングケアラーであったことがあり、そのうちの5割以上が目標や夢をあきらめざるを得なかったと答えています。
  • 厚生労働省と文部省の調査(2021年度)では、公立中学2年生の5.7%、公立全日制高校2年生の4.1%が家族の世話をしていると回答しています。
ヤングケアラー法

2024年6月5日に成立したこの法律は、ヤングケアラーを「家族の介護その他日常生活の世話を過度に行っていると認められる子ども・若者」と定義し、年齢に関係なく継続的な支援が行われることを目指しています。

調査と専門家の見解

ヤングケアラーだった経験のある人の中には、厳しい環境でも目標や夢をあきらめずに頑張ってきた人がいる一方で、日常生活に精一杯で、目標や夢に向かうことが難しい状況にある人も多いとされています。

川上敬太郎さん(ワークスタイル研究家)の見解

川上敬太郎さん(ワークスタイル研究家)は、ヤングケアラーの支援に関する啓発の必要性や、支援が届くためのアウトリーチの重要性を強調しています。また、ヤングケアラー経験者が夢に再挑戦できる社会の実現が重要だと述べています。

ヤングケアラー経験者の声

調査に寄せられたコメントでは、「自分さえ我慢すれば」という思考になったり、精神的・体力的に追い込まれたりするなど、ネガティブな影響を受けていることが多く見られます。一方で、家事スキルが役立っていると感じる人や、家事が当たり前の人生で負担を感じないとする人もいます。

今後の対策

ヤングケアラー支援の啓発やアウトリーチの強化が必要とされており、法改正によって国や自治体がより精緻な全体像を把握し、対応が進むことが期待されています。
このニュースは、ヤングケアラーの現状とその支援の必要性を強調し、社会全体での認識と支援の拡充が求められていることを示しています。

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