福島県の新たな不登校支援策:サポートルーム拡大

はじめに

2024年6月13日、福島市通年議会6月会議の一般質問で福島市教委が明らかにした内容です。福島県教育委員会は、不登校生徒の居場所づくりとして設けた「スペシャルサポートルーム」の利用を拡大します。福島市内の5中学校で、近隣校の不登校生徒を受け入れる方針を決定。対象校は福島四、信陵、北信、松陵、信夫の各中学校で、準備が整い次第開始されます。
この取り組みは県内初の試みで、他校の生徒が通うことができるスペシャルサポートルームが設置されるのは初めてです。サポートルームには専任教員が配置され、学習指導や相談対応が行われます。

支援の詳細と背景

県教委によると、スペシャルサポートルームは県内の公立小中学校30校に設置され、不登校生徒が比較的多い学校で運用されています。運用は市町村教育委員会が担い、近隣校からの受け入れも市町村の判断で行われます。
福島市内では、不登校生徒が2020年から237人増加し、2023年3月末時点で543人に達しました。この増加を受け、市教委は柔軟な対応が求められると判断し、今回の施策を導入することにしました。

新しい学習環境とNPOの役割

新たに設けられる支援校では、生徒が自分のペースで学習を進められる環境が整備されます。他校から通学する場合も在籍校での出席として扱われ、生徒の心情に配慮した配慮がなされます。
さらに、県内のNPO法人やフリースクールも学校外での居場所づくりを進めており、NPO法人寺子屋方丈舎の江川理事長は、学校内での新たな取り組みを歓迎しつつ、学校そのものに違和感を抱く子どもたちへの理解を深めることが重要であると指摘しています。
この取り組みが成功すれば、不登校生徒の支援が広がり、安心して過ごせる学びの場の確保が期待されます。

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