過去問・専修大学経済学部経済学科(3年次編入試験・2019年度)

ある市場の需要関数と供給関数が、価格をP、需要量をQd、供給量をQsとして
需要関数:Qd= 1100- P, 供給関数:Qs= 2P- 400
で与えられているとする。このとき、以下の各問いに答えなさい。

イ)取引に税が課されてしないときの、均衡価格P0と均衡取引量Q0を求め、解法を示したうえでそれぞれ答えなさい。

ロ)消費者に財の取引1単位当たり30の税が課されたときの、均衡における消費者の支払い価格(税込価格)Plcと取引量Ql, および課税の死荷重DWLの大きさを求め、解法を示したうえでそれぞれ答えなさい。

解答例

イ)均衡における取引量Q0と価格P0について
      Q0 = 1100 – P0
  Q0 = 2P0   – 400
  であるから
  P0= 500
  Q0= 600
  である

ロ)課税後需要関数Q’dは税抜き価格P’を用いて
  Q’d= 1100- (P’+30) = 1070 – P’

  ここで均衡における取引量Qlと税抜き価格P’cについて
  Ql = 1070 – P’c
  Ql = 2P’c  – 400
  であるから
  P’c= 490
  Ql = 580
  であり均衡における消費者の支払い価格は
  Pc = P’c + 30 = 520
  である

  ここで死荷重DWLを計算すると
  DWL = ( Pc – P’c ) × ( Q0 – Ql ) ÷ 2 = 30 × 20 ÷ 2 = 300