ゆうれい

雄太(ゆうた)は寝付けなかった。
毎晩やってくる人影がいい加減気になった。
もう二ヶ月も前から雄太の部屋を深夜に訪れる。

幽霊か、そんなようなものなのは間違いないだろう。
もしも口がきけるなら話くらいきいてやろうと思ったのだ。

この晩、雄太は灯りを消し、寝静まったフリをして布団にくるまっていた。

そこへ、ゆうれいがやってきた。
ヒタヒタと雄太に近づいて顔を覗き込んだ。

すると

「なんだ女の幽霊か。」

?!

幽霊は完全に起きている雄太にとまどう。
雄太の言う通り、女の幽霊だ。

「なにがしてぇ」
雄太が聞く。

「・・・せっくす」
幽霊が答える。

「ほかにねぇのか」
雄太が再度聞く。

「・・・・・・・・・・・フェラチオ」
「それもセックスだろうが」

幽霊は少し悩んで答えた。
「ライン」

雄太は、きっと生前それくらいしかなかった女なんだと思い、抱いてやった。

おしまい

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