大学編入とは!過去問で制す

こんにちは、かラスマタケオです^^
過去問題解答例を中心に執筆させていただいております。みなさんに益すると念じて日々精進しております。

編入学とは

大学編入とは、大学に所定の期間を在学し所定の単位を取得した者が、他の大学の2年次以上に入学することを言います。ここで所定とは編入先の大学が定めます。しかし2年間在学して62単位を取得した者が他大学の3年次に入学するケースが多いです。いま大学生でなくても、高専や短大を卒業した人、卒業見込みの人、専門士の人も大学に編入できます。いまの大学では文学部にいるが経済学が面白くなり専門的に学びたい人、高専卒だが大卒になりたい人、そういった人のために編入学が認められています。

はじめに

私は、都内の編入予備校に勤めていた時期があります。予備校には入学相談といって、編入学を考えている人ならだれでも、なんでも先生に質問できる時間がありました。そこで来校者の方とたくさんお話するのが私の仕事でした。一般入試で失敗してくやしい、周りの学生のレベルが低い、ガールフレンドが一流大学で恥ずかしい、遅刻で単位をたくさん落とした、友達ができないなど様々な理由で、みなさん編入学を志していましたね。

私がいた頃は、短大、高専、専門、そして四年制大学所属といえば大東亜帝国の学生が多かったです。彼らは日東駒専やMARCHへの編入を目指します。もちろん国公立志望の方もいました。受験する年の4月にTOEIC600点もあれば説得してでも国公立を受けさせたものです。

情報を持ち帰りたいだけの人もたくさんやってきました。入学しないけどなにを勉強したらよいのか教えてほしいという人もいました。もちろん包み隠さずなんでも教えて差し上げます。そのかわり「英語1科目だけでも受講してみるのはいかがですか」と営業させていただいた次第です。それで入学してくれた人もいましたね。

また学習相談という時間もありました。すでに入学した学生とたくさんお話をするのも私の仕事です。もう辞めちゃいたい。そんな学生も多かったですね。そのたびに励ましました。まずTOEICの点数を聞いて、そして「その点数で合格した人もいます」と言って差し上げたりしました。彼は、確か横浜国立大学に合格していたかな、よく頑張ってくれました、おめでとう。

いまの自分を変えたいとは素敵な心意気です。そこに優劣はないです。すべての人が編入学を通じて夢を叶えてほしい。そのためにも合格してほしい。そう思います。

過去問を解こう

さて合格のカギを握るのは過去問演習の質と量です。過去問を解かないで合格はありえません。志望校の過去問題は過去3年分は必ず解いてください。大抵の場合に、本番では制限時間があり、何も見ないで解答を作成することになります。しかし取り寄せと出題内容の確認は、可能な限り早く、おこなった方がよいです。

高校までの復習もあなどれない

立教・コミュニティ福祉(2019):買い物難民、買い物弱者と呼ばれる問題について、どういう問題であり(原因、特徴、問題点など)、どのような対応策が模索されてきたか、コミュニティの問題とも関連させながら論じなさい。(一部改訂)

大抵の学問は、高校までの学校の授業で粛々と習い続けていることが土台になります。買い物難民も中学校で習います。高校公民科が不安な人は、思い切ってそこから復習してみても良いかもしれません。

志望校以外の過去問もみておこう

志望校以外の過去問もみてみましょう。一般入試と同様に、編入学試験にも頻出問題があります。他大学で出題された問題、その類題が、志望校で出題されることは本当によくあります。

少子高齢化。格差社会。働き方改革。2020年度あたりまで社会科学の超頻出論題でした。経済学部、法学部、社会学部でも出題が確認できています。一見すると関係なさそうな3つですが「少子高齢化&格差社会」は「社会保障費と財源」という共通項があります。また「格差社会&働き方改革」は「正規雇用と非正規雇用の格差」という共通項があります。

日大・経済(2018):日本政府は働き方改革の一つとして、正規と非正規の雇用労働者の格差是正に取り組んでいます。現在、その格差によってどのような問題が生じており、政府や企業などの組織はどのような対応が必要であるのか、具体的に論じなさい。(一部改訂)

実際に日大経済学部で格差社会が出題されたときは、格差是正について正規雇用と非正規雇用の賃金格差に注目しながら働き方改革と関連させて論じるようにと注文がついています。

獨協・経済(2019):格差社会を解決するために、企業はどのような役割を果たすことができるかについて述べなさい。

獨協大経済学部で出題されたときは、そうした注文はありませんでしたが、「企業の役割」とありますし、言われなくても働き方改革と関連させながら論じたいところです。

ポピュリズム(筑波/中央/法政/関大で出題確認済み)

ポピュリズム。近年の政治学系の超頻出論題です。大衆迎合的な政治をポピュリズムと言います。2017年度以降だと筑波、関大、中央、法政などで出題がありました。しかし専門家によっても様々に論述されるポピュリズム、騙されたと思って「ポピュリズム」と背表紙にある厚めの本を図書館で探してみてください、「ポピュリズムは民主主義の毒」と論じる人と「ポピュリズムは民主主義の薬」と論じる人と両方が紹介されています。面白いですよね。結局どっちなんでしょうね。
この手の問題の解答を作成するにあたっても、各大学でどのように出題されているのかは大いに参考になります。

筑波・社会(2019):政治学には、「ポピュリズムは民主主義の敵である」という評価と、「ポピュリズムは民主主義の真の声である」という異なる評価が存在する。このことを踏まえて、現代民主政におけるポピュリズムの意味について、具体的な事例をあげて論じなさい。

関大・法(2018):ポピュリズムとはどのような現象を指しているのでしょうか。具体的な例(いずれの国でも、いずれの年代でも可)を挙げながら、ポピュリズムの背景をなす要因と、それが政治にもたらす弊害、あるいは可能性について論じなさい。

中央・法(2018):現代におけるポピュリズムとは何か、事例を挙げて説明しなさい。

上の3つの出題文を読み比べてください。すべての大学で「事例を挙げよ」とあります。筑波大は「民主政における意味」とあり、関大も「政治への弊害あるいは可能性を述べよ」とあります。ならばポピュリズムに関する説明や論述は、事例を挙げながら、民主政への影響などに触れると、厚みのある解答になりそうですね。

ヘイトスピーチ(中央/駒澤で出題確認済み)

ヘイトスピーチ。これも近年の頻出論題です。外国語系学部から法学部まで様々なファカルティで出題が考えられる超学際トピックですね。

駒澤・GMS(2015):いわゆるヘイト・スピーチ(国籍・人種・宗教などの特定の属性を持つ集団に対する差別や暴力や憎悪を煽る言動や行為)が、日本では特に2013年以降社会問題となっている。現在、ヘイト・スピーチを法的に規制するべきか否か、という問題について、表現の自由や言論の自由をどこまで認めるべきかという論点を中心にして盛んに議論がなされている。また、近年のヘイト・スピーチは、ネット上でのさまざまな言説が現実のデモなどの行動と結びついている点が特徴である。
ヘイト・スピーチに対して日本社会はどのように対処していくべきか、情報・メディア・法律・産業・文化・国際関係などの視点から自分なりに主題を設定し、800字程度で自由に論じなさい。

中央・法(2019):いわゆるヘイト・スピーチ(憎悪表現・差別的表現)に対し、法的な規律を加えることによって生じうる憲法上の諸論点について、①現行の法律の範囲内で規律を行う場合、②現行法を超えた規律を設けた場合、に分けて論じなさい。

中央大は憲法上の、駒澤大は憲法を含めた様々な論点からの、論述を求めています。しかしいずれも「法的な規制・規律の範囲をいかに設定するか」という命題をうかがうことができます。これこそヘイト・スピーチについて論述するさい、事前に考えておくべきことでしょうね。

ちなみに日本史だと「寛政の改革」が超頻出です。

江戸幕府の三大改革について(論述:広島・文・2018)
寛政異学の禁(語句説明:埼玉・教養・2019)
寛政の改革 (語句説明:関大・文・2019)
寛政の改革 (語句説明:奈良女・文・2017)

江戸時代に強いと日本史のファカルティは有利かもしれません。もっとも日本史対策と言えば志望校によって明治期以降の出題頻度が随分違ってくるので志望校の過去問が最重要の経典であることは間違いないですよ!そこはぬかりなくお願いします!
しかしこれだけ有益な志望校以外の過去問。取り寄せる人はあまり多くないのですが目を通しておくだけでもよいはずです!

何を学ぶファカルティか

明治大学情報コミュニケーション学部というファカルティがあります。何を学ぶファカルティかというと、実は社会学です。過去に「友情とはなにか」と哲学的彩色のある論題で小論文試験がありました。しかし社会学のファカルティなので社会学的知見に満ちた解答が求められるのです。何を学ぶファカルティかは、期待される解答の学問領域と一致しますから絶対に把握しましょう。ワーク・ライフ・バランスも経済学部で出題されれば「働き方改革」で、法学部で出題されれば「人権」がオーソドックスな解答例になります。

賛成してください

駒澤・経済(2017):近年、国や地方公共団体によって公共部門が民営化されたり、公共的なサービスが民間企業へ委託されたりする事例が見られるようになっている。そのような取り組みのなかから具体的な事例を一つとりあげ、政府と消費者にとってのメリットとデメリットを整理したうえで公共的な事業の民営化や民間委託の是非についてあなたの考えを述べなさい。

編入学試験の論述問題では「賛成か反対か立場を明確にしたうえで理由を述べよ」と注文がつく場合もあります。「是非についてあなたの考えを述べなさい」とはそういうことです。そういう出題では賛成を選んでください。そして「賛成するにあたって、確かにこういう課題もあるが、こうやって解決できる、だから賛成です。」という論旨にしましょう。このフォーマットが合格答案と言っても過言ではありません。

新聞を読みましょう

獨協・国際教養(2019):現在、政府では労働力人口の穴埋め策として、外国人の受け入れを拡大する方向で検討が進められている。この点につき、あなたは賛成、反対のどちらの考え方を取るか、その理由と、外国人労働者受け入れに関して考慮または解決すべき課題を論じなさい。

このような、時事問題でも特にホットなものをテーマにした論述問題では、新聞の閲読が最大の武器となります。

課題として、たとえば増加が予想される外国籍児童への支援が現状の実数で既に滞っている実態が挙げられると思います。たとえば日本語教育の遅れ、意思疎通の困難さから埼玉県川口市ではクルド人児童に対するいじめ問題が起きてしまったことなどが具体的な事件として挙げられます。今後このような事例が全国的に社会問題化する可能性は大いにありえます。
【参考】
2019年4月23日毎日新聞:埼玉・川口の小学校でクルド人いじめ深刻
2019年5月5日毎日新聞:外国籍児童・生徒1万人超が日本語「無支援」

こうしたことが新聞を日頃読んでいれば、すらりと書けてしまうのです。

新聞を読んでいる、または新聞を読むべきとする受験生のライバルは大勢います。新聞の閲読は定期的にしておきましょう。

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